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Martinの「デジカメ指南」
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Lecture39 主役・脇役・背景処理
フィルム写真の世界、とりわけ作品づくりのセオリーとしてよく語られる言葉である。
デジカメの世界においても共通するポイントであるだけに、ここのところはぜひ押さえておきたいものである。
<主役と脇役>
絵画では、限られたキャンバスの範囲内で、主役が引き立つように画面構成や配置を考えて描いていく。
早い話が、絵画では作者の必要とするものだけがキャンバスに書き加えられ、主役の表現を妨げる不必要なものは描かれないのである。
しかし、写真の場合はそう簡単にはいかない。なぜなら、カメラを向けて写したのもは全て写ってしまうからである。
そこで、撮影者であるあなたが、的確な意思を持って、ファインダー(液晶モニタ)から不必要な物を排除していく作業が必要となり、表現したい主役を強調するためには、主役と脇役を上手く配置する必要があるのである。
余談であるが、「絵は足し算の芸術」、「写真は引き算の芸術」といわれるのも、いかにフレーミング(画面構成、構図)が重要な意味を持っているかということを意味しているのである。
<マクロ撮影から…>
例えば、蓮田で大賀蓮の花を撮影すると仮定する。
蓮田には大小さまざまな蓮の花が咲いており、その中から今回の主役である大賀蓮を撮影するのである。
綺麗な蓮の花を画面いっぱいに写すのも結構ではあるが、大きくプリントしたときのことを考えるならば、ここは半分位までの大きさに留めたい。
主役が決まったら、今度は脇役をどうするかである。
蓮の花を2個以上画面に入れようものなら、どちらも主役で引き立つどころか逆効果。
そこで適当なツボミを見つけ出し、主役である大賀ハスのそばに配置すれば効果は倍増。
しかし、絵画と違って写真は「カメラを向けて写したのもは全て写ってしまう」ため、主役と脇役がバランスよく咲いている場所を、根気良く観察しなければならないのである。
<背景処理>
運良く主役と脇役が見つかって「いざ撮影!」
しかし、ここでもう少し注意深く観察していただきたい。
「せっかく撮影したのに、後ろに枯れた葉が写っていたり、蓮の茎が邪魔で…」などと後悔する前に、画面の四隅まで確認したい。そして、蓮の葉などで茎や枯れた葉などが隠れるようなポジション(位置)が確保できたなら、気前良くシャッターを押していただきたい。傑作は保障付きである。
<おわりに>
セオリーを知ると知らぬのでは大違い。
いつしかの作品づくりの参考になればと願って止まない。
2012年09月 write.
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