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Martinの「デジカメ指南」
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tips68 新しいデジカメ選び!(画素数とCCDサイズ)
「同じ600画素なのに、どうして映りが違うの?」初心者のデジカメ教室などでよく耳にする言葉である。
「デジカメ指南」を始めた当初からは、想像すら出来なかった高画素・高機能化進み、画素数だけを見ればパーソナル一眼レフデジタルを越える高画素のコンパクトデジカメが登場してきている。まさに驚愕の進歩と言わざるをえない時代となった。(汗)そこで今回のtipsからは、(今まさに、デジカメを購入するにあたり)疑問・質問などが多く寄せられていることなどから、初心者が陥りやすい疑問などに平易にお答えしていきたい。題して「新しいデジカメ選び」、いざスタート!
<同じ画素数への疑問>
「同じ600万画素なのに、どうして映りが違うの?」筆者のみならず多くのベテランカメラマンの方が、初心者からの問いに対して平易な解説に苦慮して見えるのではなかろうか。たしかに「CCD(撮像素子と呼ばれるデジカメの心臓部)の大きさが違う」と答えれば正解なのであるが、用語さえ分からない初心者にとっては「?」なのである。そこで、いくつかの写真教室でのやり取りを踏まえ、独断と偏見ながら、大胆かつ平易に解説してみたい。
<画素数その前に・・・>
(撮像素子とよばれるデジカメの心臓部である)CCDとは、カメラのレンズから入ってきた情報をデータとして記録する部分で、フイルムカメラならばフイルムに相当するもの。CCDの大きさが同じであれば、一般的には画素数が多いほど映り(画質)は良くなるのである。しかし、デジタル一眼レフとコンパクトタイプのCCDの大きさを口で説明するのはかなり困難を伴うので、以下の画像をご覧いただきたい。※画像は概ねの大きさイメージとして表したもので、原寸比較ではないので念のため
フルサイズ
(35ミリフィルム相当)
APS-CサイズのCCD
1/2.5インチサイズのCCD
<CCD(撮像素子)>
CCDとは、電荷結合素子(charge coupled device)の略。CCDで捉えたアナログの像(光信号)を電気(デジタル)信号に変換する記憶媒体で、このCCDと画像処理回路がデジタルカメラの心臓部にあたるもので、CMOS※1などとともに、デジタルカメラなどの記憶媒体として広く使われている。
※1 CMOS(相補型金属酸化膜半導体(complementary metal oxide semiconductor)の略。CCDに比べて高速で、1種類の電源で済むため消費電力が少ない。一部の一眼レフタイプのカメラに装着されている
主なCCDのサイズは、35ミリフルサイズ(35ミリフィルムと同じ)が36mm×24mm、最近の一眼レフデジタルに多く用いられているAPS-Cサイズが23.4mm×16.7mm、コンパクトデジカメに多く用いられている1/2.5インチサイズが5.7mm×4.3mmとなっている。数字を比較すれば、CCDの大きさがかなり違うことがお分かりいただけたのではないかと思う。
仮に、APS-Cサイズと1/2.5型CCDを比べた場合、面積比にすると約15倍もの違いがある。そして、それぞれのCCDの中に(600万画素の場合)600の点(受光部)がちりばめられているのである。面積に約15倍の違いがあるうえに、(受光部)1個あたりの面積(大きいほど有利)を考えると、おのずと違いはお分かりいただけるかと・・・。さらに平たく言うならば、CCDは単純な原理からいえば小さな太陽電池の集まり。面積の大きな太陽電池の方が、ゆとりを持って大きな電流が取り出せることはいうまでもない。早い話が、画素数が多くてもCCDサイズが小さければ、(同じ画素数の)大きいCCDのデジカメの映り(画質)を越えることは出来ないのである。
<コンパクトデジカメで大伸ばし>
「コンパクトデジカメでは、どれだけ大きくプリント出来るの?」これもよく出る質問である。(これまでの経験から)たとえ画素数が700万画素あったとしても、コンパクトデジカメならせいぜいA4までがいいところ。無理にA3まで伸ばせなくもないが、作品として観賞を目的とするならばA4(500万画素以上)までである。それよりも、700万画素のデジカメでも小さなメモリしか無いということで、サイズを小さくして撮影している諸兄が見えるが、これでは700万画素の意味がない。せっかく買った高画素のデジカメが泣いている。
次回のtipsにて、記録メディアについても触れる予定であるが、メディアの価格も時代とともに激安となった。一昔前なら(せいぜい400万画素止まりだったこともあって)128メガバイトでも十分だったのが、今では高画素も手伝って256メガバイトでもいささか心もとなくなってきているのが実情である。ここは大きくギガバイトクラスへグレードアップしてみてはいかがであろうか。1ギガバイトでも、(600万画素で)600枚以上は撮影が可能となり、「バッテリーが先になくなるかも・・・」といういらぬ心配をしなければならないことになるかも ...へ(__へ)☆\(^^;)
「不要な画像は消せばよいではないか」といわれるかもしれないが、「ブレブレの画像」ならまだしも、小さな液晶モニタで一つひとつ確認する作業は大変極まりない。万一、誤って良い画像を削除してしまう恐れも無きにしも非ず。それよりも、こころおきなく撮影できるだけ撮影し、自宅に帰って十分吟味のうえ削除しても遅くはない。そういう意味で大型のメモリ購入を是非ともお勧めしたい。(詳細は次号で)
<画素数と用途>
tips1 デジカメ選び(用途と画素数)の焼き直しの意味で・・・
◆ホームページに掲載したり、パソコンでの鑑賞が目的
概ね130〜150万画素もあれば十分。特に、ホームページではサイズの大きい画像は、開くのに時間がかかりついつい敬遠されがち。フォトレタッチ(画像編集)ソフトで、軽くて(サイズが小さい)、綺麗な画像に変身を!
◆パソコンのプリンタを利用してA4サイズ以上のプリントをして鑑賞する場合
印刷の品質にもよるが、300万画素程度あればそこそこの印刷は可能。写真品質の印刷をお望みならばさらに400万画素以上(出来れば500万画素以上)は欲しいところ。※現在筆者は、取材用に600万画素のコンパクトデジカメを使用
◆その他
印刷は、L版やハガキサイズぐらいまでなら、1600×1200ピクセル以上であれば、概ね印刷は可能。デジタルカメラに換算すると、200メガピクセル(200万画素)以上のデジタルカメラということになる。
2006年11月 write.
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