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Martinの「デジカメ指南」
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tips59 ここまできたコンパクトデジカメ!(手ブレ補正の威力)
日替わりならぬ、毎月のように新製品が発表されているコンパクトデジカメ。今やデジタルカメラは生活になくてはならない必須のアイテムとなっている。多分に漏れず、筆者も取材用にコンパクトデジカメを購入してはや第三世代を迎える。「薄くて、軽くて、手ブレ補正付き」がトレンドの最新鋭機。その“魅力”と手ブレ補正の“威力”をリポートしたい。限りある予算の中で「少しでも安くいいもの求めたい」そう願う諸兄の参考となれば幸いである。
<コンパクトデジカメの遍歴>
〜よりカメラらしいデジカメを〜
銀塩カメラを駆使してきた筆者にとって、デジタルカメラ1号機は最も銀塩カメラに近いオーソドックス、しかも高画質であった。当時のコンパクトデジカメは、銀塩カメラ同様にファインダーが付いているものの、液晶画面を見ながらシャッターを切るといった(見るからに)異様な構え方にかなり抵抗を覚えたものである。ファインダーをのぞいてシャッターを切るわけであるから、液晶画面を見ながらシャッターを切るスタイルよりは、カメラブレは軽減できたものである。
〜手ぶれ補正も選択肢ながら(ちゃちなボディーを敬遠)コンパクトながら適度な重さとバランスを考慮〜
ところが、第2号機からはそのファインダーが無くなり、全て液晶画面を見ての撮影となるのである。もちろん薄型で、しかもコンパクトな本体であるからして、こういうスタイルになるのであるであろうが・・・。そこで、警戒すべきはカメラブレである。
日中の炎天下ならまだしも、日陰や室内でストロボ(フラッシュ)を使わずに撮影しようものなら、カメラブレと常に紙一重の世界を歩まねばならないのである。特に、雑誌や新聞のコピーにマクロ撮影を行おうとする場合、その条件はさらに最悪となる。(太陽の間接光や十分な光量のある場合を除くが)“当たるも八卦、当たらぬも八卦”ならぬ、失敗と成功のリスクを負いつつも、悪戦苦闘してきたのであった。
〜満を持しての手ブレ補正機能と、最後にはスタイルが決め手に〜
そして第3号機。コンパクトデジカメに採用された手ブレ補正機能の恩恵を最大限に生かしつつ、数多くの選択肢の中から、あえてスタイルにこだわって(もちろん高画質は譲れないが・・・)選んだサイバーショットT-9。
<手ぶれ対策>
いち早く、ビデオカメラの手ブレ補正技術を利用して、コンパクトデジカメに手ブレ補正機能を搭載したPana社。一眼レフデジカメに搭載した手ブレ補正の技術を、コンパクトデジカメで実現したKM社。あえて高感度を逆手にとって、手ブレを押さえたFnji社などなど、もはやコンパクトデジカメに手ブレ対策は、無くはならない存在となっている。最後の決め手は、やはり“デザインや好み”か・・・。
<サーバーショットT9の主な特徴>
・わずかな手ブレにも反応するレンズシフト式「光学式手ブレ補正機能」
・感度が高くなるほど発生しやすくなる「ノイズ」を最小限に抑えるために開発した「クリアRAW NR(ノイズリダクション)」
・被写体のディテールまで鮮やかに、有効600万画素の「Super HAD CCD」
・シーンの空気感まで描き出すカール ツァイス「バリオ・テッサー」レンズ
・スリム化&高性能を実現した新しいレンズユニット
・無駄を削ぎ落とした、カードサイズボディ
・色再現性が約1.6倍にアップした高精細液晶
・まぶしい屋外でも見やすい23万ドットの高解像度
・1センチまで寄って、迫力の撮影ができる「拡大鏡モード」
・撮影シーンに合わせて美しく撮れる9つの撮影モードを搭載
(夜景、夜景&人物、風景、スノー、高速シャッター、ビーチ、ソフトスナップ、キャンドル、打ち上げ花火)
・起動時間約1.3秒の軽快なレスポンス
・省電力化を達成し、約240枚まで撮影
・内蔵メモリー(58MB)で、本体にも記録可能
・好きな曲に合わせて写真鑑賞(音楽付きスライドショー機能) など
<肝心の使い勝手は・・・>
この機種のウリは、何といっても光学式手ブレ補正機能と高感度(ISO640)。この2つの機能で、自分の手の揺れで起こる「手ブレ」と被写体が動くことで発生する「被写体ブレ」を最小限に抑えようという、メーカーの力の入れように、ただならない気配すら感じる。
実際、条件の悪い室内での撮影(ストロボなし)や取材のネタとして利用するマクロ撮影など、これまで“その半分以上が手ブレ”という燦々たる結果であったものが、光学式手ブレ補正のお陰で手ブレはほとんどない。おまけに(高画質を最大限に生かすため)あえて高感度は使っていないものの、その効果は特筆に価するといわざるを得ないこの実力。また、一目見ただけで他のそれとは違う“色鮮やかでクリア”な高精細液晶も見やすく心地よい。(まぶしい屋外でも威力を発揮)(レンズ保護のための)全面バリアを開けるや否や“即、撮影が可能、しかも、最大画像サイズで撮影しても約1.2秒で保存が完了するなど、全くストレスは無い。
省電力化により従来機(T11)の約2倍近くバッテリーが持つことや、本体(内蔵メモリー)にも記録が可能となったことで、万が一、メモリースティックを忘れてもなんら支障は無い。つい“うっかり”もカメラがカバーしてくれる画期的?機能。(汗)そして何よりも、カードサイズながら“小さすぎず”“軽すぎず”構えやすいのがいい。非の打ち所ない「T9」にも不満は無くはない。 ...へ(__へ)☆\(^^;)
あえて言うならケースである。純正品の多くは、数種類の機種共用となっているため大きすぎたり、スリムがウリのコンパクトデジカメだけにスマートなものとは決して言えない。筆者も迷いに迷いつつも、某掲示板の情報を参考に、あえて(他社)“FinePix”デジカメ用ソフトケースSC-FXZ1H を購入した。はっきり言って、純正品以上のコンパクトさとフィット感。Sonyも見習ってほしいものである。
<画質のほうは・・・>
全てカメラ任せで撮影した画像は、特に派手でもなければ、カラーバランスの寄りも感じられない素直なものである。しかし、一見しただけで従来機(T11)より、明らかにメリハリを感じる。コンパクトデジカメで作品作りをしようなどとは思わないが、何も考えずに撮影して、これだけきっちり撮れること。また、約600万画素の「Super HAD CCD」ゆえに、A4程度の大伸ばしにも十分耐えられることなど、コンパクトデジカメとして申し分はない。
<おわりに>
よく、コンパクトデジカメには「手ブレ補正機能はいらない」とか「デザイン重視」とか言われる諸兄も多いが、一度この「光学式手ブレ補正機能」を体験したなら、コンパクトデジカメの世界観は大きく変わるに違いない。
これまで、手ブレで苦労していたのが「一体何だったのか」といいたくなるのは私だけであろうか。
2006年01月 write.
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