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Martinの「デジカメ指南」
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tips56 紅葉撮影の極意
新聞によると、乗鞍岳の紅葉は8合目まで降りてきたとの由。いよいよこれからが紅葉本番!
折りしもWebサイトでは、2005紅葉情報がひしめいているなかで、「今年こそは鮮やかな紅葉をゲットしたい」と願う諸兄も多いのでは。長野・志賀方面からの情報によれば、「今年は台風の影響も少なく、色づきは例年よりも少し遅れ気味ながら、急な冷え込みで紅葉が一気に進むことも・・・」とのこと。後はお天気次第 遠路はるばるやってきたのに、雨や曇りではせっかくの紅葉も魅力半減。晴天にこしたことはないが、雨や曇りでもそれなりの技術でそれなりの撮影ができるとしたら・・・
<先ずはホワイトバランス>
「きれいな紅葉を撮影したはずなのに、紅葉が黄葉に…」よくある話であるが、実際には見た目よりも白っぽかったり、青っぽく写ることがある。デジカメの場合、大抵がホワイトバランスがオートに設定されているために、黄色い紅葉になったり、曇りの場合などには見た目の色に写らないことが多い。そういう時こそ、ホワイトバランスの設定をいじってみていただきたい。方法は至って簡単!液晶モニタを見ながら一番イメージに近い設定(ダイアルとかボタンで選ぶ)を選び、あとはシャッターを押すだけである。
<お天気を味方につけて>
◆晴れの日なら
ズバリ「逆光で撮れ!」
順光(太陽が頭の後ろから射している状態)では、相対的に立体感に乏しい。、それに比べて逆光や半逆光の被写体は、キラキラと輝く輪郭線がとても美しいもの。特に、透過光下でも紅葉は透明感があふれ、最もドラマチックに映る。また、斜光線では、光と影を利用した立体的な表現が可能となるので、広がりのある風景を狙いたい。 特に、朝夕の斜光線は最もドラマチックで風景写真の最たるもの。是非とも味方につけて撮影されてはいかがか。
◆曇りの日なら
セオリーは「空は入れるな!」
白い空に目がいくことで散漫となりやすい。空を入れないことで画面が引き締まり、重厚な紅葉の写真が撮影できる。また、曇りの程度にもよるが、比較的明るい曇り空の場合には、被写体(この場合紅葉)に満遍なく光が当たり、いわゆるピーカン(快晴下でのコントラストが強い状態)に比べて、柔らかな光線状態となり、色鮮やかな写真も期待できる。但し、シャッター速度が遅くなる場合があるのでカメラブレには注意したい。
◆雨の日には
雨の日には晴天や曇りの日では得られない魅力的な被写体やシャッターチャンスがたくさんある。ありきたりではない、ひと味違った作品を目指すには、雨の日は絶好の撮影日和ともいえるのである。お勧めのポイントは雨上がり。水滴が織り成すドラマはとても感動的であり、花や葉っぱと組み合わせてアップで狙ってみたい。また、あたり一面が白い霧に包まれた風景も、雨の日にぜひ狙いたい被写体のひとつ。特に、遠景を撮影する場合には、全体が白っぽく平面的な印象になってしまうため、画面の手前に「木」など何かポイントになる被写体を入れることで画面に立体感を表現することをお勧めする。ちなみに、曇りの日と同様にシャッター速度が遅くなる場合が多いので、カメラブレには注意したい。
<露出補正で味付けを>
色づいたきれいな葉を撮るとき、背景が暗かったり、濃い緑の時にはそのまま撮影すると全体的に明るく写ることや、青空や曇り空などが背景になるときには空が明るいのでそのまま撮影すると暗く写ることが多い。特に、紅葉風景などは画面内の明暗差が大きいために、カメラ任せの露出では暗すぎたり明るすぎたりと、イメージ通りの写真にならないことも多いのである。そこで、お手持ちのデジタルカメラに露出補正という機能が搭載されているならぜひお使いいだきたい。液晶モニターで確認しながら、+0.25(-0.25)EV、+0.5(-0.5)EV、+0.75(-0.75)EV...というように、プラス(オーバー)側あるいはマイナス(アンダー)側に動かしてみて、お気に入りの状態でシャッターボタンを押す。撮影条件によって違いはあるものの、撮影する紅葉の背景が暗いときにはマイナス補正、明るい空などではプラスに補正を基本に、逐次液晶モニターで確認しながら、露出を変えて撮影していただければいい。
つまり、これは!と思ったシーンに出会った瞬間には、「同じシーンを3段階くらい露出を変えて撮影し、その中から一番出来の良い写真を後から選択する」という銀塩カメラならではのテクニックで、ぜひ押さえておきたいものである。
<最後に>
最後は、お決まりの三脚である。紅葉撮影に限らず、液晶モニターで確認してはみるものの、「自宅に帰ってがっくり」という事態だけは回避したいもの。私自身、何度も苦い経験をしているだけについつい口にでてしまうが、構図や露出云々をいうまえにカメラブレ対策は万全でありたい。銀塩カメラと違い、大型で重量な三脚でなくとも、カメラブレしなければ、軽量・安価なタイプのものでもかまわない。行きつけのお店で相談に乗っていただければと思う。「今年こそ!心に残る紅葉を」
2005年10月 write.
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