本文へスキップ
Martinの「デジカメ指南」
tipsメニューへ戻る
menu
tips35 必撮!風景写真攻略法
感動して撮影した写真を見て、実際イメージとかけ離れていてガッカリという経験をお持ちではなかろうか。赤や黄色に彩られた秋景色。その鮮やかな色彩にまどわされて、ついつい安易にシャッターを切ってしまいがち。「下手な鉄砲数打ちゃ当たる」という訳に行かないところが風景写真の難しいところ。そこで登場!風景写真攻略法とは・・・。
<人間の目はカメラのレンズよりもはるかに優れている>
人間の目は風景の暗い部分を明るく、明るい部分を少し暗く写して、明暗が極端に違って見えないように調整されている。暗闇であってもしばらく目を凝らしていると、次第に見えてくるから不思議である。また、眼下に広がる大風景を、広角レンズを使いパノラマのように見渡したり、興味を引く部分については、あたかも望遠レンズで見たり、自由自在にズームアップしながら見れるというまことにもって優れモノなのである。(笑)この立体的(三次元)に写る風景も、レンズを通して写真にすれば平面(二次元)に置き換わってしまうため、感動のまま写真に納めるためにはいくらかの努力と工夫が必要となる。
<フレーミング(構図)>
構図を決めるときは、絵を描くときと同様に、感動した部分を中心に、四角い液晶画面(ファインダー)の中にバランスよく配置していく。(あたかもをデザインするが如くに)大風景の中でどの範囲を切り取るかがフレーミング。そしてまとめるかが画面構成といわれている。感動した風景の中でも、特にどの部分をどのように写したいのかを考え、的確に切り取ることで、自身の作品が見違える程グレードアップするのは間違いない。 広角レンズを使って広範囲を写すのか、それとも望遠レンズで部分的に切り取のか。横位置かはたまた縦位置か。
ここまで読んで、難解?な表現で一歩引かれた方も少なくないのではないか…へ(__へ)☆\(^^;)
一般的なコンパクトデジカメの場合、銀塩カメラに比べて細かいディティール(被写体、または、画像の細部の調子や精密な描写)は写りにくく、なるべく大きな絵柄で対象を絞り込んでいくのが効果的である。つまり、風景の中のどこが撮りたいのか、風景のどこを切り取るのかを決めるということに尽きるのである。自分の立っている位置が上下左右に少し動くだけでも、手前のものと遠いところにあるものの重なり具合が変わり、風景が違って見えてくるもの。画面の配置やバランスを考え、キャンバスに絵を描いていくが如くまとめていくことこそ「絵づくり」には欠かせない要素なのである。
※超初心者向けの3か条
・感動した被写体に出会ったら先ずは1枚。
・液晶画面(ファインダー)の四隅を中心に、電線など余分なものが入っていないか冷静に確認して1枚。
・さらに縦位置で1枚。
悔いのない作品を残すためにも、ぜひ心掛けていただきたいものである。
<光線状態(ライティング)>
風景写真のみならず重要な要素である光線状態。自然条件が相手だけにリスクと困難さが伴なうが、如何に光を味方につけるかで、その作品の良し悪しが決まるといっても過言ではない。例えば、光が当たる様子を観察し、光と影のバランスを液晶画面(ファインダー)の中にうまく取り入れる。光と影こそ立体感表現の最も近道であり、少しでも良い光の状態になるまで待つ忍耐も、風景写真には必要となるのである。写真展などで展示されている作品を見る機会があるならば、その1枚1枚の作品にも、こうした努力と忍耐が凝縮されていることに着目しよう。そういう見方をすることで自身のレベルアップは確実なものとなっていくのである。
<光線の種類と特徴>
カメラの背後から被写体に向かって当たっている状態を「順光」。それとは逆に、被写体の背後からカメラに向かって光が当たっている状態を「逆光」と呼ぶ。また、被写体に対して横方向から光が当たっている状態を「半逆光」とか「斜光」などと呼び、逆光と同様に半逆光や斜光線などでは、光の当たった部分と影になった部分のコントラストが強調され、立体的な表現が可能となるのである。昔はよく「逆光で撮影すると真っ黒な写真となるので、必ず順光(太陽を背にして)で撮影すること」などというカメラ神話があった。なるほど当時のカメラ技術では、カメラ任せで撮影すれば期待通りの結果となったのでこういわれたものである。
◆順光
被写体の正面から光が均一に当たるために平面的となり、きれいには写せるものの、立体感のない平凡な写真となるのは否めない。
◆逆光
最近のカメラ技術の進歩で、カメラ任せでもかなりの作品が撮影できるようになってきた。とはいえ、光の強さや光の高さ(太陽が高い位置にあるか夕方のように低い位置にあるかなど)によっては、救いようのないものになることは否めない事実である。(ポートレートとよばれる人物撮影では、逆光は最も作品になりやすい光線である)しかしながら、半逆光や斜光とともに最も立体感が表現できる光線であるため、露出補正(tips25 簡単!らくらく露出補正を参照されたい)を行うことで素晴らしい作品が手に入る確立は最も高く、是非ともトライしていただきたいものである。
◆半逆光、斜光
逆光ほど条件は悪くないが光の高さによっては露出補正が必要となる場合も。逆光とともに最も立体感が表現できる光線状態である。
<まとめ>
順光ではごくありふれた平坦な風景でも、逆光や斜光線(斜光)では実にドラマチックな風景を演出できるもの。このように、風景写真では「光線状態」と「フレーミング(構図のまとめ方)」が作品ののでき上がりを大きく左右する。また、風景写真では、風景を切り取る作業を中心に「感動した部分を的確に切り取る」。そして「画面にいらないものは入れない」を念頭に、一味違った風景作品を作っていただきたい。
・銀塩カメラと違ってデジカメなら、失敗すればその場で削除すればいい
・事前に撮影結果を液晶画面(ファインダー)で見ることが出来る
・ホワイトバランスや露出補正など、液晶画面(ファインダー)で、その程度がありままに確認できるなどの利点を大いに生かしつつ、創作活動にお励みいただきたいものである。
2004年01月 write.
このページの先頭へ
ナビゲーション
トップページ
top page
はじめに
introduction
プロフィール
profile
使用機材紹介
item
不定期コラム
column
ギャラリー
gallry