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Martinの「デジカメ指南」
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tips29 主役・脇役・バック処理
フィルム写真の世界、とりわけ作品づくりのセオリーとしてよく語られる言葉である。
デジカメの世界においても共通するポイントであるだけに、ここのところはぜひ押さえておきたいものである。
<主役と脇役>
絵画では、限られたキャンバスの範囲内で、主役が引き立つように画面構成や配置を考えて描いていく。
早い話が、絵画では作者の必要とするものだけがキャンバスに書き加えられ、主役の表現を妨げる不必要なものは描かれないのである。
しかし、写真の場合はそう簡単にはいかない。
なぜなら、カメラを向けて写したのもは全て写ってしまうからである。(あたりまえすぎて笑い話にもならないかも…)
そこで、撮影者であるあなたが、的確な意思を持って、画面(ファインダー:のぞき窓又は液晶画面)から不必要な物を排除していく作業が必要となり、表現したい主役を強調するためには、主役と脇役を上手く配置する必要があるのである。
余談であるが、「絵は足し算の芸術」、「写真は引き算の芸術」といわれるのも、いかにフレーミング(画面構成、構図)が重要な意味を持っているかということを意味しているのである。
<マクロ撮影から…>
たとえば季節柄、勢和村にあるメダカ池の蓮(はす)田で蓮の花を撮影すると仮定する。
蓮田には、大賀蓮や茶碗蓮など大小さまざまな蓮の花が咲いており、その中から今回の主役である大賀蓮を撮影するのである。綺麗な蓮の花を画面いっぱいに写すのも結構ではあるが、大きくプリントしたときのことを考えるならば、ここは半分位までの大きさに留めたい。
さて、主役は決まったが脇役をどうするかである。蓮の花を2個以上画面に入れようものなら、どちらも主役で引き立つどころか逆効果である。そこで適当なツボミを見つけ出し、主役である大賀ハスのそばに配置すれば完璧ではなかろうか。
しかし…である。絵画と違って写真は「カメラを向けて写したのもは全て写ってしまう」ため、主役と脇役がバランスよく咲いている場所を、根気良く観察しなければならないのである。
<バック処理>
運良く主役と脇役が見つかって「いざ撮影!」しかし、ここでもう少し注意深く観察していただきたい。
「せっかく撮影したのに、後ろに枯れた葉が写っていたり、蓮の茎が邪魔で…」などと後悔する前に、画面の四隅まで確認し、蓮の葉などで茎や枯れた葉などが隠れるようなポジション(位置)が確保できたなら、気前良くシャッターを押していただきたい。傑作は保障つき?である。
<最後に・・・>
今回は、「主役・脇役・バック処理」と題して、いささか堅苦しい内容になってしまったが、セオリーを知ると知らぬのでは大違い。いつしか作品づくりの参考になればと願って止まない。
2003年07月 write.
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