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Martinの「デジカメ指南」
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tips28 カメラは足し算、写真は引き算
フィルム写真の世界、とりわけ作品づくりのセオリーとしてよく語られる言葉である。デジカメの世界においても共通するポイントであるだけに、ここのところはぜひ押さえておきたいものである。
<カメラは足し算>
この場合のカメラとは、デジカメ本体も含めた周辺機器やアクセサリーを含むものを指すのである。
一眼レフのフィルムカメラを例にとって説明すると・・・。
1台のカメラに標準ズームレンズ(例えば28〜105ミリなど)1本と多くの交換レンズを所有しているのとでは、結果として撮影できる用途は「月とスッポン」ではないが、大きなハンデがある。ましてや所有交換レンズ(超広角から望遠まで)のバリエーション(種類)が多ければ多いほど、それぞれの用途に適した写真を撮影する近道であることは言うまでもない。(当たり前といえばそれまでだが)
例えば、白鷺などの野鳥を撮影しようとする場合、彼らは特に警戒心が強いため近くに寄って撮影できることは極めてまれである。従って、望遠レンズで撮影することになる。(野鳥を撮影するグループの標準レンズは概ね400ミリといわれている)逆に、阿波踊りなど祭りの迫力ある写真を撮ろうとするならば、超広角レンズ(20ミリ以下)で、数十センチまで近寄って撮影するといったように、機材のあるなしで結果は違ってくるのである。
コンパクトデジカメの世界においても、広角・望遠・マクロ撮影のためのコンバージョンレンズや、偏向(水面の反射を押さえて撮影することが可能)や減光(ND:ニュートラルデンシティとよび、これを装着するだけで、シャッタースピードを意図的に遅くすることが可能)フィルターなどのアクセサリーのほか、三脚などは重要なアイテム(道具)となり、作品作りに大きく影響するのである。(宝の持ち腐れでなく活用していただいての話であるが・・・)
以上が「カメラは足し算」といわれる所以である。
<写真は引き算>
◆露出、露出補正
フィルムカメラ、特にリバーサルフィルム(そのままプロジェクターで写すことが出来るフィルム)では、露出(早い話がその場面に合った明るさ)で作品が決まるとも言われ、その露出をいかに切り詰める(引き算)かが課題(長年の経験と勘)となるのである。
デジカメにおいては、露出補正の結果は撮影する前から付属の液晶モニターなどで確認できるため、いたって簡単である。後は好きな明るさに調整(補正)してシャッターを押せばいいのである。
◆フレーミング(構図)
「せっかく気に入って撮ったのに電柱や電線が写っていた・・・」なんて話をよく耳にする。感動こそ上達の秘訣ではあるが、フィルムカメラでは撮りかえしのつかない致命傷になりかねない。(結果を見るまで分からないから)
しかし、デジタル写真なら、電線などはレタッチソフト(画像修正などのソフト)で消すことは可能であるが、ここではあまりお勧めはしない。
そこで・・・
一般的に写真撮影する場合には、ファインダー(撮影時にのぞくカメラの窓。デジカメでは液晶モニタをファインダーとして利用できるため、区別するためにわざわざ光学式と呼ぶ)を覗き、中央は勿論のこと周辺に電線など要らないものが入らないかチェックするのである。フィルムカメラに比べデジカメでは、ファインダーは大変見づらいため液晶モニタで確認することになる。いい写真を撮るためには、液晶モニタの周辺(四隅)のチェックは、とても重要な要素なのである。
そして、いらないものはどんどん引き算していくのである。つまり、電線などいらないものが写らないように角度を変えたり、ズーム機能付きのデジカメなら望遠側や広角側に動かしてみる(ズーム機能がなければ、自分が近づいたり離れたりすればよい)ことで、思い通りのフレーミング(構図)を作ればいいのである。(あとはシャッターを押すだけ)
これが「写真は引き算」といわれる所以である。
<おわりに>
「カメラは足し算、写真は引き算」作品づくりのセオリーとしてよく語られるこの言葉。ぜひ覚えておいていただきたい。
2003年06月 write.
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