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Martinの「デジカメ指南」
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tips26 スナップの極意(目線で撮る)
高倍率や高機能のデジカメはさておき、普及タイプのデジカメでも迫力ある作品を撮るにはどうすればいいか。これは、あるデジカメファンからいただいた素朴な質問である。確かにズーム機能のないタイプや、広角ズーム付きであっても、さほど広範囲を写すことが出来ないものも多く見受けられる。
確かにカメラに求めることは無理・・・といいたいとこれではあるが、少しの努力と工夫で克服できるとしたら・・・。
<はじめに>
一般的な撮影の場合、ズームレンズの望遠側よりも広角側を使う機会のほうが多いことはご存知であろうか。特にスナップ撮影の場合、広角側は広い範囲を写すことができるため、その場の状況を見せたいときには非常に効果的であり、遠近感が強調できることなどから、迫力ある作品への近道でもあるといわれている。(但し、銀塩カメラの世界ではあるが)
一方、ズーム機能のないデジカメは、それひとつですべての撮影を想定していることから、比較的口角側に近いレンズが装備されているのが通例である。例えば「写るんです」(これ自体はカメラではなく、正式にはレンズ付きフィルムと呼ぶ)にはズーム機能がついていないことは、よくご存知のことと思う。そこで、ズーム機能付きのデジカメなら広角側いっぱいに、ズーム機能のないデジカメはそのままで撮影することを前提に話を進める。
<極意とは・・・>
高機能の広角ズームの搭載されたデジカメでも、ただ漫然と撮影しただけでは、単に広く写せたというだけで平凡なものに他ならないのである。
そこで、子どもを撮影する場合などを例にとれば・・・
撮ろうとする子ども(被写体)に、出来るだけ近づく。しかも、子どもの目線(目の高さ)に合わせて、カメラの高さを変えて撮影する。ここで重要なのことは、立ったままでカメラを構えるのではなく、しゃがんで子どもの目の高さでカメラを構えて撮影すること。頭の中では分かっていても、いざ撮影しようとするときには、被写体に気をとられているのが通例ではなかろうか。つまり、子どもから見た(大人の)世界を再現(撮影)するとで、ずいぶん新鮮な写真が出来上がるのである。
子どもには子どもの世界があり、ペットにはペットの世界があるように、その世界を忠実に表現しようとするならば、常に相手の目線(目の高さ)に合わせて撮影することをお勧めする。
また、砂浜などで、近づく波をローアングル(低い位置)で撮影すると、あたかも大きな波が寄せてくるかのような迫力ある写真が撮れるのも、常に自分の目線ではなく、表現したい目線(波に目があるとするならば、その高さ)で撮影した結果である。
さらに、ニュースなどで報道陣が囲む中、記者が両手をいっぱい上に伸ばして高い位置からノーファインダー(デジカメなら覗き窓や液晶モニターを見ないで)で撮影している光景を目にされたことがあると思うが、こうした方法も祭りなどの群集を撮影しようとするときも応用してみてはいかがか。
“相手の目線に立つ”ことで、「新鮮」な世界がひろがることを、ご体験あれ!「新鮮」というこの言葉。案外、迫力ある写真を撮るための近道なのかもしれない!
2003年05月 write.
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