Q1.つい早く上手くなりたいと思いますが、「たくさん撮ること」「たくさん写真展や写真集を見ること」「写した写真を見てもらいアドバイスを受ける」など他にも有効なことはありませんか? |
A1.沢山撮るといっても無駄打ちはあまり意味のないこと。あくまでも、色・形・バランス・背景を選んで、自分がこう写したいというイメージをもつことが肝要である。 また、写真展や写真集なども、漠然と見るだけでなく、惹かれるものがあればどうしたら自分の作品作りに取り入れることができるかなど、自分のイメージを養うことが大事であろう。 |
Q2.写真展でどの作品が良いかと自分なりに選んでみたい時、私には作品の良し悪しを見分ける力がまだ備わっていません。作品を見抜く力といったほうがよいかも知れませんが・・・。 |
A2.それは無理というもの。作者(他人)はいい作品と思って出品しているのである。貴方は公募展の審査員ではないのだから批評はいらない。それよりも、作者は「どのように感じて撮影した」のかを想像してみることのほうが大事ではなかろうか。 その中で「こういう作品にひかれる」「こういう作品を撮ってみたい」という気にさせられるような作品があれば、真似てみることもひとつ。 |
Q3.自分の写真を選ぶ時、何処がどう悪いのか、どうしたらよくなるのかがよく分からないものですから選ぶのにも迷ってしまいます。合格か不合格かはどんなことを基準に決めたら良いのでしょうか? |
A3.ピンボケ、ブレは論外として… ・先ずは引き算ができているかどうか(余分なものが写っていないかなど) ・フレーミング(主役、脇役など自分の撮影意図が伝わるか) ・光線状態は適当か(ドラマティックかどうか) ・後は、遠近感が良く表現されているか ・背景処理など といったところをひとつの目安として考えられてはいかがか。 |
Q4.今まで18-200mmという便利なレンズで焦点距離のことも画角のことも、なにも考えることなく撮っていましたが、自分のイメージした画像はどのレンズで撮ったらよいのか考えて、レンズを選らばなくてはいけなくなりました。焦点距離を変えることや同じレンズでも撮影距離が変わると景色は変わりますし、そしていろいろなレンズを使い分けることによって表現がいろいろ出来るということが頭では分かったのですが、実際には即実践に移せるかというと、とても難しいことですですが・・・。 |
A4.レンズの表現をではなく、どこをどういう風に切り取る(撮影する)かが全てなのである。勿論、花撮影のように何本ものレンズが競合する距離では、レンズの切れ味やボケ具合など特徴的なレンズを表現の手段に用いることはあるが。 風景の場合は、被写体までの距離に応じて、物理的にレンズを選べばいいのであって、距離が遠ければより望遠を使う、距離が近ければ広角を使うなど、レンズを交換して実際に覗いてみればおのずと結果は出る。「レンズ交換の手間隙を惜しまず」がアドバイスである。 tips77 初めてのデジタル一眼(超広角ズーム攻略法) tips78 初めてのデジタル一眼(望遠ズーム攻略法) tips99 デジタル一眼(最強のレンズシステム) |
Q5.どうしたら早く撮影するポイントを見つけ、各レンズの特性を上手く活用できるようになるでしょうか。なんといっても実践なのでしょうか。そこで何をどう撮りたいかというイメージもしっかり持たなくてはいけないわけですね? |
A5.風景撮影の場合、先ずは撮影するポイントを選ぶ。そして、距離にあわせてレンズを換えるだけ。 マクロなどのように、そのようなボケがどうのこうの言うことは、あまりないのである。 自分の希望する大きさに撮るには、どのレンズ(描写どうのこうのではなく距離)がいいかを目で見て確認すればいい。 【ポイント】 1.被写体を決める 2.どの位の大きさで、どういうイメージで撮るかを考える 3.希望する大きさになるようにレンズを交換する 4.イメージは露出補正でコントロールすることが多い 5.あとはシャッターを押す なのである。 つまり、最初にレンズありきではなく、被写体ありきなのである。 |
Q6.私が今苦心していることは、クローズアップしたい主役のピントを自分のイメージした通りにあわせて、そしてバックもきれいにぼかしたいと思うとき、絞りをいくつにするかで悩みます。 |
A6.頭でいろいろ考えるよりも、実際に絞りをいろいろ変えてみること。撮影済みの画像を確認して次に反映させるのが解決への近道。 絞りをいろいろ試してみて、その中から、好みのものがあるかどうかを探す。あればそれがベスト。もしなければ、どんなにいいレンズであっても(いいカメラであっても)要求するほうが無理な相談だとあきらめる。 tips81 初めてのデジタル一眼(マクロレンズ攻略法) tips92 マクロ撮影徹底研究(レンズ編) tips93 マクロ撮影徹底研究(何を撮る?) tips94 マクロ撮影徹底研究(レンズワーク編) |
Q7.被写体に近くづくほどピントの合う部分も少なくなりますし、ブレも生じやすい。いつも主役とバックとの距離が十分あれば良いのですが、いつもそんな良い条件の被写体にはなかなか出会えません。諦めることも大切だと教えていただきましたが、諦めきれないときもありますが・・・。 |
A7.十分手段を尽くしてみて、それでも解決できなければあきらめること。被写体はそれだけではないはずであるから。 |
Q8.雑誌でマクロレンズと一緒に「エクステンションチューブ」というのを使用しているとありますが、これはどんなものでしょうか? |
A8.中間リング(接写リング)とも呼ばれ、ボディとレンズの間につけて接写等に使われるアイテムである。 |
Q9.被写界深度について、絞りの数値、被写体との距離、焦点距離などでピントの合う範囲が変わってきますが、花のクローズアップは大変難しいように思います。 理屈では分かっているつもりでもその手加減が難しく、丁寧に幾通りも撮っておくと良いということも忘れて、PCに入れてから「しまった」と思うことがしばしばです。 これは被写体の数が数限りなくあるのですから、経験で覚えていくしかないのでしょうか? |
A9.テクニックやセオリーは、実現して初めて実力に生まれ変わるのであり、実現できなければ「絵に描いた餅」だということを忘れてはならない。 私の場合、何時も「これが最後のチャンス」だと言い聞かせて撮影している。理由は、同じチャンスは二度と来ないかもしれないのであるから。また、フィルムほどではないにしても、万が一のための)押さえも重要。「被写体に撮らされないように」というのが、アドバイスである。 |
Q10.花全体にピントを合わせたい時にはどうしたらよいのでしょうか?花の大きさや、花とカメラの距離でも違ってくるのかと思うのですが・・・。 |
A10.レンズの焦点距離や絞りも大きく関係してくるが、花の面に対して直角にしかも、出来る限り平面に近い状態でないとなかなか難しいと思われる。 「二兎を追うもの一兎も得ず」が、ここでの重要なキーワードである。 |
Q11.何しろ撮影に出かけている回数が少なくて、撮影の経験が少ないのです。理想は高く持ちながらしっかりと足元から固めたいと思いますが、感性に乏しいと言われたら、もういまさらどうしようもないと思いますが・・・。 |
A11.撮影経験もさることながら、重要なのは主役をどのくらいの大きさで撮るか、舞台設定はどう決めるか、最後に背景処理は…など、余分なものは、徹底的に排除すること。しかし、無理な場合にはあきらめることも肝要。 私の撮影のコンセプトとしては… 1.主役を探す 2.バックを徹底的に排除する 3.背景処理には、.背景と主役の距離がポイント 4.背景は色であったり光であったりアクセントを考える 5.ピントを何度も合わせつつたくさんの枚数を撮る 6.これと思った被写体では10数枚は押さえておく 7.出来るだけいろいろなパターンを撮影しておく(ギャラリーを意識) 8.主役は小さすぎても駄目、大きすぎても駄目 の感覚を養うことである。 生け花をされる方の場合は、配置やバランスなど基本的には写真と共通するので、生け花感覚でイメージを描くのもいいであろう。 |
Q12.風景によってプラス側に補正するシーンとマイナス側に補正するシーンの区別がよく分かりません。理解できていないのです。どうすればよいでしょうか? |
A12.風景といっても被写体はさまざま。肝心なのは、自分がどこをどのように撮影(切り取る)したいかである。 例えば、上高地のカッパ橋にいるとしよう。 レンズを穂高連峰に向けて夕日に染まる山々をカメラに収めるときに、漠然とレンズを向けるのではなく「どの峰の形がいいか」など、レンズを通してポイントを探すのである。ポイントと構図が決まれば後はシャッターチャンスを待つばかりであるが、よりドラマチックにと考えるのなら、露出補正ダイアルをプラス側やマイナス側に変化させてみてシャッターを切る。撮影済みの画像をモニタに写して、どれがいいか自身のイメージに近いものをお選びいただければよい。一般的には、オーバー気味であれば染まり方も薄く、アンダー気味に仕上げたほうがよりドラマチックに写ると思われる。 希少なシャッターチャンスなら別であるが、デジタルいいところは、その場ですぐに結果が見られること。面倒でもこまめにモニタをチェックして、とにかく自分から動かなければ何も解決はしない。自身の思い通りのイメージで撮影していただきたい。 ただ、(パソコンが扱える方なら)RAWで撮影する限りでは極端なオーバーでないかぎり、キッチリと再現できるので失敗のリスクを考えてお勧めしている次第である。 |
Q13.PCのキャリブレーションやプリンタプロファイルの作成など、ハイレベルの人はともかくも、まだまだ多くの人は自分のプリンタで悩んでいると思うのです。そんな人たちはどうしたら救われるのでしょうか。何か良い方法、いくらかでも悩みを解決する方法がありますか? |
A13.残念ながらお金をかけずに実現するのは無理だと申し上げておきたい。 最低限モニタキャリブレーションは必要不可欠。そのうえで、メーカー配布の専用のプロファイルを使うことになるが。(但し、モニタとは色は合わないと場合も多く、納得できなければ、プリンタカラーマネジメントシステムを導入していただくほかはない) tips65 モニターキャリブレーション!(正確な色を求めて) tips66 モニターキャリブレーション2!(続編) tips67 プリンタキャリブレーション!(永遠の課題への飽くなき挑戦) tips101 初めてのRAW現像(進化したモニタキャリブレーションツール) tips102 初めてのRAW現像(進化したプリンタプロファイリングツール) ソフトウェアだけでなく、ハードウェアの性能如何で大きく左右されるのがこのカラーマネジメント。例えば、ノートPCの液晶はおまけのようなもので、最低レベルのものだということを理解することが必要。いい液晶モニタなら十分に答えてくれるであろう。 tips61 色再現性を重視、高画質液晶を求めて!(静止画のスペシャリスト) |
Q14.私は写真の撮り方と言いますか撮影術の基本的な知識や基礎的なテクニックをしっかり理解して、撮影に望んでいるのですが・・・。 |
A14.撮影テクニックについては、一般的ながら過去のtipsなどで何度も取り上げている。例えば花の撮影なら「主役・脇役・背景処理」はお分かりいただいているものと思う。 テクニックを実行に移すには、実際の場面で「ああでもない、こうでもない」と試しならが覚えていくことになろうかと思うが、完璧にこなせるようになることは、熟練と場数がものを言うのではなかろうか。 特にマクロ撮影の場合には… ・被写体と背景の距離をできるだけ多くとる ・STFのようなボケの綺麗なレンズを選ぶ(とはいえ背景の単純化は必要ですが) ・超望遠レンズで被写界震度を利用して背景を処理する などが考えられます。 しかし、現場は絵に描いたような場面ではなく、セオリーに合わない場面もあろうかと思う。角度を変えたりしてもいらないものが写ったりするならば、これはだめだとあきらめる勇気が必要であろう。 tips95 マクロ撮影徹底研究(私はこう撮る) |
Q15.何がどう悪いのか何処をどうすればよくなるのか、何処がどう良いのか等など自分なりのしっかりした物差しで、写真の良し悪しを判断できるようになりたいと願っています。でも、無理なことでしょうか?それとも無駄なことでしょうか? |
A15.難しいことは考えずに、ご自身が何を(例えば大賀蓮を)どのように撮りたいのか、仕上げたいのか明確な意図を持つことが必要なこと。 ・この場所で、この主役を生かしてこう撮ってはどうかと考える ・ごみなどいらないものはないか ・大きさはこれでいいか ・縦位置か横位置か ・これらを実際に見て判断して(1枚撮影して)確認してみる そういうプロセスを踏んで、作品にならないと判断すれば、撮影を中止して別の場所へ移動する。概ねいけると判断すればとどまって撮影する。さらに付加価値(演出)をつけることはできないかも考えてみる。 流されるまま無作為にシャッターを押し続けるのは避けたいものである。 |
Q16.フットワークの悪さ、機転のきかなさ(撮影回数の少なさ)など、いつも反省するばかりで、なかなか改められません。 |
A16.自己分析はともかく、これまで撮影に関するセオリーなどtipsで紹介してきたが、(例えば、「広角系は絞りはF8で」など)最低限実行するだけ(たとえワンパターンであったとしても)で、失敗の憂き目に会う事は少なくなると思う。 知っていても実行できなければ単なる知識にしか過ぎないことを、ポイントとしてあげておきたい。 肝心なことが実行できなければ、失敗を嘆くばかりでなかなか前へは進めない。たとえ失敗しても大きな糧になるはず。どういうふうに撮れなかったのか。何が失敗の原因かなど十分分析をし、質問を通じて二度と同じ轍を 踏まないようにするもの重要なこと。また、テクニックやセオリー、過去の失敗事例などを、いろんな場面で生かせなければ、毎回リセットスイッチを押しているようなもの。 フットワークの悪さ、機転のきかなさ、撮影回数の少なさを嘆くより「やることがあるでしょう?」といいたい。 |
Q17.どんな時にはどのレンズが最適なのかがわかりません。なにか目安になるものはありませんか? |
A17.カメラメーカーなど、Webサイトには撮影用途別のレンズなどが紹介されていたり、過去のtipsでも何度か取り上げてきているところである。実際には付け替えて確認するのが一番。これに勝るものはないといっても過言ではない。 例えば、遠くのものを撮影するのに、広角レンズをつけたとしたら「とても小さくて話にもならない」ということは想像がつくであろう。 tips99 デジタル一眼(最強のレンズシステム) |
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