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Martinの「デジカメ指南」
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point11 デジタル一眼レフにアナログ(フィルム)一眼レフのレンズは使える?
最近お尋ねいただくベスト3のひとつで、答えは勿論「使えます」である。
事実、筆者自身、MINOLTA、KonicaMinolta製のフィルムカメラ用に設計されたαレンズを10数本所有しているが、(α7D及びα700において)まったく問題なく使えている。フィルム一眼レフからの移行であれば、フィルムカメラ用に設計されたレンズをお持ちの諸兄も多いはず、その資産をデジタル一眼レフでも有効にお使いいただきたい。但し、デジタル一眼レフとアナログ一眼レフ、それぞれに特徴があるので、それを押さえて使用していただければと思う。
◆焦点距離
フルサイズ(フィルムサイズと同等)に比べ、APS-Cサイズデジタル一眼レフの場合は、撮像素子の面積が小さく設計されている。
そのために、フルサイズ用のレンズを使用する場合には、約1.5倍(機種によっても異なるので取扱説明書等で確認いただくこととして)焦点距離が伸びることになるため、実焦点距離を換算して使う必要があること。
例えば、28〜70mm(フルサイズ用の)レンズの場合は42mm〜105mmに、70〜200mmの場合にはそれぞれ105〜300mmになるのである。35mm換算で○○○mmなどと呼ばれているのはこのためである。
このため、望遠側では実焦点距離が伸びるので、コンパクトながらも超望遠の世界を満喫できるが、反対に広角側では(例え17〜35mmの超広角ズームであっても)、25.5〜52.5mmと、ごくごく普通の広角から標準ズームとなってしまうため物足りなく、11〜18mmなどのデジタル専用レンズを求めなければならないのが現状である。
ちなみに、デジタル一眼レフ専用(いわゆるAPS-Cサイズ専用)は、APS-Cサイズ相当の撮像素子に合わせて設計されているため、フルサイズデジタル一眼レフや35mmフィルム用一眼レフカメラに使用すると、特に広角側で周辺にケラレ(周辺部が黒くなって映らない)が生じるので使えない。
◆逆光時のフレアやゴースト
フィルムに比べ、デジタルカメラのイメージセンサーは斜めから入ってくる光を捉える性能が低いといわれているため、フィルムカメラ用に設計されたレンズ(特に広角レンズなど)では、周辺部が暗くなる(周辺光量不足が目立つ)ケースがあるといわれている。また、撮像素子は鏡面の様な容姿から光を反射するため、レンズと撮像素子との間で発生する光の反射が写りに悪影響をもたらす場合ともいわれている。
※とはいえ、レンズメーカーからこれに関する特段のコメントはされていない
実際のところ、フィルム一眼レフ(フィルムカメラ用に設計されたレンズを使用)で撮影した実感に比べ、デジタル一眼レフにデジタル専用レンズを装着した場合には、ゴーストやフレアは極めて少ないのは事実である。(特に広角レンズ系)
これを以って、フィルムカメラ用に設計されたレンズは「フレアが多い」とか「ゴースト対策がされていない」などというのはいかがなものかと思うが、フィルムカメラ用に設計されたレンズの中にも、レンズ内の乱反射やゴーストを極力抑えたものも少なくない。現に、筆者が愛用しているMINOLTA AF17〜35mm/f3.5Gレンズは極めて優秀レンズのひとつであり、全てがそうではないことを名誉のために申し上げておきたい。
◆オートフォーカス
純正レンズであれば、フィルムカメラ用に設計されたレンズ、デジタル専用レンズに関わらずオートフォーカスは問題なく動作すると理解してよいだろう。
筆者は、MINOLTA、KonicaMinolta製のフィルムカメラ用に設計されたαレンズを10数本所有しているが、α7D及びα700においては、まったく問題なく動作している。
但し、レンズメーカー製のレンズの場合は、搭載されているROMなどの関係から正常に動作しないものもあるようなので、レンズメーカーに問い合わせいただきたい。
あえて付け加えるとしたら・・・。
デジタル専用レンズといえどもコストの関係から、フィルムカメラ用に設計されたレンズを下回るような性能のものも無くはない。
特に超広角ズームレンズにおいては、周辺の光量不足(開放値に近いほど)が顕著に現れる。基本的には広角ズームの場合、被写界深度を稼ぐ(手前から遠景までピントを合わせる)意味から絞り込んで撮影するため(開放値に比べ)周辺光量不足はかなり軽減されるのであるが・・・。
一口に交換レンズといっても、普及タイプから超高級タイプまで千差万別。
交換レンズを購入する際には、必要とする性能と財布とを、よく相談いただきたいものである。
2007年08月 write.
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