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Martinの「デジカメ指南」
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Lecture31 究極のピント合わせ
デジタル一眼レフを始め、カメラのほぼすべてがAF(オートフォーカス)を搭載し、自動でピントを合わせてくれるのは既知の事実。オートフォーカスの性能も進化し、人物の顔を自動認識するなどカメラ任せのピントでも失敗することは少なくなってきたところである。
カメラのピントを合わせる方法には、大別してシャッターボタン半押しでピントが固定する「S(シングルAF)」、シャッターボタンを半押しした状態で常に被写体の動きを予測しピントを合わせ続ける「C(コンテイニュアスAF)」、レンズのピントリングを手動で回し、ピントを合わせる「MF(マニュアルフオーカス)」の3つがある。
しかし撮影条件によっては、ピントを合わせようとは思っていない部分にピントが合ってしまうこともある。特に、ピントを合わせたい被写体の前に別のものが入る場合は、その前の方にピントが合ってしまうことが多い。
そういう場合には、オートフォーカスからマニュアルフォーカスに切り換えて、手動によるピント合わせを行うのである。
<マクロ撮影>
マクロレンズで本格的なマクロ撮影を行う際には、いつまでもピントが合わないことが多い。オートフォーカスに必要な要素(輪郭や柄など)が不足するため、オートフォーカスが迷い続けてしまうのである。
特に、マクロ撮影ではわずかなピント位置のずれが大きなピンぼけにつながり、致命傷となるケースも少なくない。そこで、1カットで決めようとせずに、ピントの微調節を繰り返しながら何カットも撮影しておくことをお勧めする。
<暗所撮影>
デジタルカメラは、AF補助光という機能を搭載している。カメラが薄暗いシーンを自動判別し、小さなライトで被写体を照らす。この補助光でピントを合わせを補っているのである。
しかし、デジタルカメラ搭載されているフラッシュ同様に、その能力にはおのずと限界がある。
そこで、お勧めするのがライブビューのブースト表示。ブースト表示を有効にすると、被写体が暗くても自動的に明るく液晶表示する。
ただし、受光した像をカメラ内で強引に明るくするため、ブースト表示は両面がザラつくが、暗いファインダーでマニュアルフォーカスを操作するよりは、確実なピント合わせができるであろう。
<動く被写体>
「S-(シングルAF)」では、いったんピントを合わせた被写体が移動してしまうと、被写体からピントが外れ、ピンぼけになってしまう。こうした場合は、被写体の動きを予測し、常にピントを合わせ続ける「C(コンテイニュアスAF)」に設定するとよい。
しかし、F1やオートレースなど被写体の動きを予測出来ないケースもある。そういうときには、迷わずマニュアルフォーカスを使うのである。
マニュアルフォーカスは全て手動となるが、予めピントを合わせたい場所に合わせておくことで、被写体が目的の場所に到達するのを見計らってシャッターを切るのが、モータースポーツのセオリー。
この場合、被写体に合わせてカメラを振りながらシャツターを切ったあとも追い続ける、いわゆる「流し撮り」という究極のテクニックが使われているのである。
<おまけ>
被写体にぐっと近づいて細部をアップにしたり、小さな物を大きく写したりと、クローズアップ撮影は楽しいもの。しかし、レンズには最短撮影距離があり、それ以上近づくとピントが合わないのである。レンズにはそれぞれピントが合う最短距離が決まっていて、それ以上被写体に近づくと、どんなにがんばってもピントは合わないのである。
デジタル一眼レフなら、ボディ上部のどこかに、小さな白い横線(距離基準マーク)が引いてあるので、そこからレンズの先までの距離が最短撮影距離である。
もし、自分の持っているレンズの最短撮影距離がわからなかったら、レンズの距離目盛の最小の数字を見ていただきたい。
2012年09月 write.
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