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Martinの「デジカメ指南」
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Lecture30 知っていて損はない「被写界深度」
ピントの合う範囲(広いか狭いか)のことをこう呼ぶのである。
カレンダーや絵葉書などのように「画面全面にピントが合っている」写真と、グラビアなどのように「背景がボケている」写真があるのはご承知かと思うが、この背景のピントの合い具合(ピントの合う範囲)は、「被写界深度」によって決まる。
ちなみに、「深度」というくらいであるから、被写界深度が"深い"とか"浅い"という風に表現する。
被写体から背景(遠く)までピントが合う場合を「被写界深度が深い」といい、被写体にはピントが合っているが、背景がボケている場合を「被写界深度が浅い」という。
<被写界深度は・・・>
絞り(F値)を絞る(数値を大きくする)と被写界深度は深くなり、ピントが奥まで合う。逆に、絞りを開ける(数値を小さくする)と被写界深度は浅くなり、背景がボケることになる。
一般的に、望遠になればなるほどピントの合う範囲が狭くなり背景はボケる。
操作の基本は、必ず「絞り優先モード」に切り替えてから、絞り(F値)を変化させること。
絞り(F値)が8とか16などのように、数字が大きくなるに従い被写界深度は深くなり、逆に4とか2.8とか、小さくなるにつれ被写界深度は浅くなっていく。
<注意点(絞りとシャッター速度の関係)>
写真というのは「光の量」によって結ぶ画像が決まるので、絞り(光の通り口の広さ)とシャッタースピード(光を当てる時間)は表裏一体の関係にあるといえる。
全面にピントを合わせたい場合は、絞りを絞ることになるので、反面シャッター速度は遅くなる。
屋外などのように明るいところでは、絞りを絞ってもあまり問題はないが、屋内などのように暗いところでは、シャッター速度が遅くなり手ブレの原因になってしまう。その場合には、必ず三脚を使うようにしていただきたい。
<まとめ>
ポートレート(肖像写真)写真などの場合は、被写界深度を浅くして背景をボカすと被写体が浮かび上がって(背景が省略されて)素敵な写真になる。
逆に、風景写真などのように、全体のディテール(輪郭とか細部など)をきちんと記録したい時には、絞りを絞って被写界深度を深くして、全面にピントが合うようにして撮影するのである。
要するに、撮りたい写真をイメージして、絞りやズームの倍率を変えて「背景をボカしたり」「全面にピントを合わせてみたり」して、色々試して見るのが上達への近道である。
ちなみに、筆者の場合・・・
一般的には、ポートレートなどのように、背景をぼかして主題を浮かび上がらせたい時は、絞りは開放(一番小さい値)に。風景などのように、全面にピントを合わせたい時には、F8で撮影している。
2012年08月 write.
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