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Martinの「デジカメ指南」
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Lecture11 35ミリ相当(換算)とは?
フルサイズ、APS-C、ミラーレスデジタル一眼の登場など、目まぐるしい進化を遂げているデジタル一眼レフ業界にあって、コンパクトデジカメからの乗り換え組や新たに一眼レフを手にする諸兄も多いと聞く。
また、価格も一昔前のフィルム一眼レフ時代よりははるかに安価となり、「いつかは一眼レフ」をとお考えの諸兄も多いのではなかろうか。
とはいえ、気軽さ故に「買っては見たものの使いにくかった」、「考えてもみなかった」というような不具合に遭遇するケースも無きにしも非ず。また、これから購入をお考えの諸兄も、「一体どのようなものを買えばいいのか?」、「果たして使いこなすことはできるものなのか?」とお悩みをお持ちのはず。
そこで、多くのリクエストにお応えすべく、(筆者長年の経験から)こうしたお悩みにお答えすべく、今般、「デジタル一眼レフ入門講座」をスタートすることと相成った。tipsシリーズのカテゴリ集約や、入門者用の基礎的な知識や人には聞けない疑問なども織り交ぜながら、平易解説でお届けする。
今後、デジタル一眼レフを始められる諸兄の参考となれば幸いである。
<はじめに>
「Lecture4 撮像素子のフォーマット?」のおさらいから・・・
デジタル一眼はレンズから入ってくる光を撮像素子(イメージセンサー)で受け、光を電気信号に変換して写真(画像)にしている。この撮像素子とは、フィルム式カメラのフィルムの働きをするもので、CCDやCMOSセンサーなどの電子部品のことを指し、撮像素子のフォーマットとは、撮像素子の撮像面の大きさのことで、現在発売されている一般的なデジタル一眼では撮像素子のフォーマットが大きく分けて3種類ある。
まず35ミリフイルムの1コマとほぼ同じ大きさの撮像面を持つ35ミリフルサイズ、それよりも撮像面が小さいAPS-Cサイズ、さらに小さいフォーサーズ(マイクロフォーサーズを含む)となる。
APS-Cサイズやフォーサーズは撮像素子が35ミリフルサイズよりも小さいため、レンズの焦点距離が同じ場合、写る範囲(画角)は狭くなってしまう。同じ焦点距離のレンズでもそれぞれのフォーマットで画角が違うことから「35ミリフルサイズ」を基準にして同等の画角になる焦点距離を計算で求め、それが35ミリ換算という表記になっている。
<35ミリ換算とは>
35ミリ換算とは、35ミリ判フィルムの1コマと同じ大きさを基準にして、撮像素子ごとの画角を計算した値のことで、デジタル一眼では機種によって撮像素子のフォーマットが違うために、基準としているのがフイルムカメラの35ミリ判フイルムの1コマの大きさである。
デジタル一眼では、その35ミリ判フイルムの1コマとほぼ同じ大きさの撮像面フォーマットを「35ミリフルサイズ(フルサイズ)」と呼び、各社フラッグモデルと呼ばれている最上級機種に多く採用されている。
【フルサイズデジタル一眼レフカメラ】
CANON
EOS–1Ds MarkIII
NIKON D4
SONY α900
現在発売されている一般的なデジタル一眼の撮像素子のフォーマットには、フルサイズの他に「APS-H」、「APS-C」、「フオーサーズ(マイクロフオーサーズを含む)」などがあり、どれもフルサイズよりも小さい撮像素子で、それぞれサイズが異なる。
そのため同じ焦点距離のレンズで撮影しても、それぞれのフォーマットで得られる画角が変わってしまう。これではレンズの焦点距離がわかりにくいため、「フルサイズ」を基準にして、同等の画角を得られる焦点距離を換算して表示するようになり、これが「35ミリ換算」なのである。
【APS-Cサイズ・デジタル一眼レフカメラ】
CANON EOS–60D
NIKON D90
SONY α77
「35ミリ換算」については、それぞれのフォーマットで「焦点距離×倍数」という計算で求めることができる。この倍数は、「APS-H」(キヤノンの一部機種)では約1.3倍、「APS-C」の場合はメーカーによって微妙にサイズに違いがあり、Nikonやソニーなどは約1.5倍、キヤノンの場合で約1.6倍となっている。ちなみに、もっともサイズの小さな「フォーサーズ(マイクロフォーサーズを含む)」は約2倍となる。
例えば50ミリレンズの場合、「APS-C」ならば、約1.5倍の約75ミリ相当になるが、「フォーサーズ」ならば、約2倍の約100ミリ相当になる。
<最後に>
レンズ編の第1回目ではあったが、期せずして本体編と間違うほどの内容となってしまった…(汗)
しかし、ビギナー向けデジタル一眼レフ講座で、APS-Cフォーマットのデジタル一眼レフを抜きにしては語れない。そして、その都度キーワードとなってくるのが35ミリ換算である。
ここはしっかり押さえておいて、次回以降のレンズ編に生かしていただきたい。
2012年06月 write.
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